コーヒー職人







「最高を探す楽しみ」誰もが本質的に持っているものではないでしょうか

●西埜元成(にしのもとしげ)
JCQA認定コーヒーインストラクター1級/コロンビア・FNC認定マイルドコーヒー鑑定士/
SCAJ認定コーヒーマイスター
幅広い知識と経験を持ちながら、興味の対象は珈琲にとどまらず、この春に新設された紅茶検定を取得し、さらなる高みを目指す。当社カップテイスターとして中核を担っている。
カップテイスターという職務
日々入荷される珈琲豆の味覚評価を行い味と品質のチェック・維持管理を行う仕事です。当社ではレギュラー商品だけでなくカップオブエクセレンスをはじめとする希少な豆も入荷しています。それぞれの豆が持っている味の特性を見極めた上で焙煎(ロースト深さ)を決定したり、ブレンドの配合比率を調整したりします。
珈琲の味の特性というのは同じエリアでも標高によって風味の傾向が異なり、構成される味の組み合わせは無限にあります。そこからさらに焙煎という行程を経て、香り・芳香・酸味・甘味・苦味・後口の評価が決まります。どれに重点を置いてバランスを取るか、異なるローストで焙煎した豆を比較しながら商品開発に反映させるのがカップテイスターの仕事です。
人間の味覚は、直前に食べたものや飲んだもの、その日の体調・精神状態などに影響を受けます。テイスティングでは自分の状態を初心にリセットするよう心がけています。また、比較用の基準豆も用意し、比較しながら評価を行っています。


「最高を探す楽しみ」を提供したい
この仕事の魅力は世界各国のコーヒーと出会えることです。その出会いを楽しみながらも、自分にとっての「最高」を探しています。珈琲に限らず「最高を探す楽しみ」というのは誰もが本質的に持っているものではないでしょうか。ですから私は一人でも多くのお客様にとっての「最高の珈琲」となれる商品を世に送り出していきたいと思っています。それができたときに初めて、私たちの存在価値があったと胸を張って言えると思います。
「ゴッドマウンテン」は究極の珈琲のひとつ
「ゴッドマウンテン」は私たちアラブ珈琲が長い年月をかけてバリの農園を発掘し、独占契約、現地指導、商標登録を実現したオリジナル銘柄のスペシャルティコーヒーです。農園を毎年欠かさず訪問し、品質がぶれないよう現地指導、改善を行っています。先ほどのお話ではないですが、多くのお客様にとっての「最高」のひとつになりうる究極の珈琲になっていると自負していますし、有難いことにそういった評価も数多くいただいています。機会がありましたらぜひお試しください。




「全員が同じ方向を向き、愛情を持って珈琲を作っている。コーヒーは人が作るんです」

●小原嘉丈(おはらよしたけ)
JCQA認定コーヒーインストラクター2級
珈琲業界での営業経験も豊富で、お客様目線を持ち合わせた焙煎士。2017年より生産室室長として、まさに珈琲の味そのものを担っている。寡黙に見えて人情派。各所に気を配るマスクの下の目は厳しいながらもどこか優しい。
焙煎という職務
日々ひとえに味へのこだわり、味の追求です。焙煎中は本当にコンマ何秒で豆の状態が変わっていきますので、味の決め手は火加減とタイミング、あとは美味しい珈琲豆です。みなさんがハンドドリップで立てることを楽しむのと同じように、私は焙煎してできる豆の味にこだわること自体を楽しみ、そこに魅力を感じます。


美味しく飲まれていて欲しい
最近ふと気になることは、自分が焼いた豆が美味しく飲まれているかどうかです。珈琲の味は素材、焙煎、立て方まで、すべてがうまくいって初めて美味しくなります。きちんとしたドリップで飲まれていて欲しいという思いは持っていますね。例えばドリップ時の湯温は沸騰し立てでなく少し冷ましてから、だとか注ぐお湯の太さ、スピードなど、皆様それぞれのこだわりを持って立てていただけたら嬉しいです。
ISO取得への取組み
生産室ではISO取得に向け、さらに清潔で安心、安全な環境づくりに取り組んでいます。この春にはX線検査機を導入し、石や金属などの不純物が混入していないかも検査し出荷しています。皆様に安心して召し上がっていただける商品づくりを、全員一丸となって実現していきたいと思います。
「ゴッドマウンテン」との出会い
アラブ珈琲といえば、やはり「ゴッドマウンテン」なので、ぜひゴッドマウンテンをより多くの方に知ってもらいたいと思います。ゴッドマウンテンと出会った日のことは忘れられません。一口飲んでとても感動したんです。そしてあのロゴマークの山を見てさらに気持ちが奮い立ちました。これからも焙煎士として、そのときの熱い気持ちを冷やすことなく焼き続けたいと思っています。
